ヤノ

ザ・テキサス・レンジャーズ​のヤノのレビュー・感想・評価

3.3
そういえば記憶にある限り、ケヴィン・コスナーが出演している映画で笑ったことは一度もない。そういう意味では本作もごりごりのコスナー印だ。ウディ・ハレルソンがその規律に抗うように1シーンくらいはと笑いをとるため何回もトイレに通ったり、通っているトイレで後ろから襲われてくれたり、とにかく頑張るのだが、口角が上がる前にカットバックされて、笑いの芽が鷲鼻男にすぐ摘まれてしまう。あの顔がユーモアを吸い取っていく。しかし1934年のアメリカはケヴィン・コスナーを必要としていたらしい。卑怯な手を使ってでもボニー&クライドを追い詰めなきゃいけないレンジャーに人を笑わせている余裕はない。

笑えないついでに、これまで観たボニー&クライドを描いた映画の中で、この映画の二人が一番怖い顔をしていた。戦慄が走った。

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ヤノ

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