アガサ・クリスティが原作の映画は、小学生のころに1970年代の作品を日曜洋画劇場で観た記憶しかありません。「そして誰もいなくなった」なんて、タイトルだけでも怖かったです。
こんな古典的なミステリーがリメイクされるなんて、そしてそれをいまさら観るなんて想像もしていませんでしたが、ケネス・ブラナーが監督ならと…。
ただ、このポスタービジュアルには不満があります。名探偵ポアロを背後にした堂々の主演であるガル・ガドットがまさか最初の犠牲者…、あらすじにもありますが、中盤でスター俳優がいなくなってしまいました。真犯人とその動機に意外性がないので、ポアロの推理にもカタルシスがありません。
ナイル川をめぐる豪華客船のクルーズやエジプトのピラミッドの風景もリアリティがなく、CGアニメを観ている感覚になりました。そこそこ評判がよかったので、ちょっと残念です。