すいかのたね

最強殺し屋伝説国岡 完全版のすいかのたねのレビュー・感想・評価

3.2
ベイビーわるきゅーれ、黄龍の村と中々阪元監督作を楽しめたので、この際だから色々観ようと思い視聴…なるほど~…この監督作品はアクションが評判ですが、案外キモになってるのはキャラクターの日常描写なのかなと思いました。

キャラクターと日常描写
殺し屋の国岡さんにフォーカスした…というテイのモキュメンタリ―作品。この日常が中々良い(笑)。まず国岡のキャラクターが良いですね。圧倒的なフィジカルと殺しやスキルはありますが、不遜ではなくしっかりコミュニケーションができ、それなりに他人を尊重してくれるし、一般的な仕事はダメですが、殺し屋としては報連相と仕事ができる…なるほどこのキャラは好かれるでしょうね(笑)。
んでその国岡さんの生活と殺しの実態に迫ります。生活部分は今どきっぽくて良い(笑)。適度に力を抜いてメシ食ってテレビ見て、ダラけつつというのが殺し屋というダークな側面と相性が良いんですよねえ…。
殺し屋部分は…正直案外普通だったかも。適度なダラけ具合が殺し屋部分でも活きてるのですが、ターゲットをキッチリ殺したかの確認をあまりしなかったり、ナイフでドスドス刺しても血の噴出はあんまりなかったりと、微妙な玄人感と、それでいいのか感が同居してしまいリアルでもコミック調でもないどっちつかずな印象がありました。

アクション
この監督といえばアクションが見どころで、実際国岡の近接アクションは良かったと思います!ただ、遠距離の銃撃戦はちょっとわちゃわちゃ感がありすぎたかな。
近接戦もカッコ良くはあったのですが、案外実験していたというか、どこでどういう大技を出してキメるというプランがある印象があまりなく、ダイナミックな技の後に小技の応酬があったりと、ちょっと手探りで感覚を養ってるのかなと思いました。

他キャラ
国岡に協力してくれる殺し屋の簡単な描写は良かったですが、ホワイトベアー軍団はちょっと冗長だったかなあ。モロ噛ませだったので、もっとテンポよく処理してもらって良かったかなと思います。

間違いなく国岡のキャラクターは好きになりました(笑)。結構粗削りだったかなと思いますが、日常、アクション、濃いキャラと監督のやりたいことは十二分に伝わる作品だったと思います!
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