Inagaquilala

カーライル ニューヨークが恋したホテルのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

3.8
ニューヨーク、アッパーイーストサイドの76丁目、1930年創業の「ザ・カーライル ア ローズウッド ホテル」。英国王室の人々やケネディ大統領をはじめとする歴代アメリカ大統領など、数々のセレブたちに愛されてきた、このホテルの「秘密」を探ったドキュメンタリー。プライバシーを重視するホテルだけに、なかなかその核心に迫るのは至難の技だが、ここを常宿とする人たちの証言と長年彼らや彼女たちに最上級のもてなしで接してきた従業員の証言で明らかにしていく。

証言者として登場するのは、ジョージ・クルーニー、ソフィア・コッポラ、ウェス・アンダーソンなど38名。この3人のラインナップを見ただけで、このホテルの「趣味」がよくわかる。後半、ウディ・アレンなども演奏者として登場するバーのエピソードが中心となるが、それさえも、このホテルがどんなポリシーで維持されているかが、手に取るようにわかる。セレブ御用達で、格式張ったホテルかと思っていたが、存外、人間くさい場所だということが、この作品からわかってくる。グランドホテル形式のドキュメンタリー、「ニューヨークが愛したホテル」というサブタイトルもなんとなくわかる気がする。監督は「ニューヨーク・バーグドルフ 魔法のデパート」のマシュー・ミーレー。
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