ハゲゾンビ

TENET テネットのハゲゾンビのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2020年アメリカ、イギリス映画。

皆様ご無沙汰しております。8月中頃から仕事にハマって更新出来なってしまいました💦
フォロワーさんの「いいね!」やコメントに中々反応できずにすいませんでした🙇
また心配してくださってコメントしてくれた方々、またこのような状況でフォローして頂いた方々ありがとうございます🙇‍♂
少し仕事が落ち着いてきましたので“復活祭”としてレビューを上げたいと思います。

復活祭第一弾はやはり巷で話題のこの作品で❗
久々のレビューですので少し長めになってしまってますのでお時間ある方はお付合いください。

ストーリーは一見単純で分かりやすいんですが、観ている内に自分の脳ミソがぐちゃぐちゃの状態に😱
【ここからはだいぶネタバレになります】

劇中「理解しようとするな、感じろ!」とブルース・リー的な台詞が出てきますが、その割には“見せる情報の順番をいじったり”、“情報量で観客を混乱させたり”してくるんですよね🤔

映画体験を強調してるならもう少しシナリオをシンプルで理解しやすくしてほしいと思うこともしばしば😅

結局この作品、「理解した方が良いのか?」、「理解しないで感じる方が良いのか?」どっちなんだ〜!
でもせっかく観たんだからやっぱり理解したい❗
そしてもう一度観に行きたい❗
まんまとノーランの術中にはまっております😅

では何がどう理解出来ないのか少しぐちゃぐちゃの脳ミソを整理したいと思います✨
ネットで色々調べましたよ😅

●まずはTENETの時間について
・時間とは一方向にしか流れない(不可逆性)が
未来で発明された''回転ドア''装置で時間の流れに逆行する事が可能に。(エントロピーの減少)
・時間を逆行出来るのはその回転ドアに入れる人や武器のみ。
・逆行できるのもドアに入った時間・地点から、というかなり不便な仕組み。
・なので好きな時間を行き来できるタイム・トラベルとは異なる。流れるプールで自分だけUターンして逆方向に泳ぐようなイメージ。
・本来ある時間の流れに逆らっている為、【そのままでは呼吸できない】【生身で過去の自分と触れると消滅してしまう】というような不具合も発生してくる。
・因果関係も逆になる(先に結果があって原因が起こる)→帰納法
・なので望ましい結果になるよう過去の自分や仲間を導くなんて使い方が出来る。劇中では過去と未来で現在を挟み撃ちにする''挟撃作戦''と呼んでいた。

●ストーリー
・「現代人VS未来人」=第三次世界大戦
・この作品で可能なのはタイムトラベルではなく
時間の逆行のため未来人は出てこない。未来人のいる世界が100年後なら未来人が現代まで逆行するのに100年掛かってしまう。
・未来人が現代にたどり着く前に老衰で死んでしまうので悪役のセイターを利用して戦争を起こそうとする。
・未来人と戦う組織【TENET】も実は近い未来の主人公が結成したものと言う事が判明。
・ということは「主人公軍団(近未来の自分の代理)VSセイター軍団(未来人の代理)」=壮大な代理戦争である。

●未来人の目的
・正常な地球環境。未来人の世界では地球が環境破壊により破滅間近の状態にある。
・未来人は時間を逆行する技術を使い過去の地球に逃げようと画策。
・ただ時間を逆行するだけだと呼吸が出来ないなど色々面倒なので時間の流れそのものを逆行させ、自分たちが逆行してもそれが順行になるよう世界を変えようとする。(自分で書いててまた混乱してきた!大丈夫かオレ😰)
・その時間の流れを変える為に必要な装置が未来人が開発した9つの部品で構成される《アルゴリズム》。
・ただそのアルゴリズムを起動してしまうと過去の時間の流れが変わってしまう為、過去の人類は呼吸出来なくなりあっという間に死滅。
・過去の人類が滅亡するとその子孫である自分たちも滅亡。(祖父殺しのパラドックス)
・その未来の科学者は絶望し自殺、アルゴリズムを悪用されないように分解した上で時間の逆行を使い過去の世界に封印。
・その分解されたアルゴリズムの一部がプルトニウム241。
・しかし未来人たちの住む地球は崩壊目前、祖父殺しのパラドックスなんか関係ない!一か八かセイターを使ってアルゴリズムを起動しようと目論む。

●TENETの意味
・劇中では具体的には出てこない。
・意味としては信条、主義、原則を表す単語。
・ラテン語の回文。Sator Arepo Tenet Opera Rotas(農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする)
・SATOR(悪役セイター)、AREPO(ゴヤの贋作画家アレポ)、OPERA(オペラハウス)、ROTAS(オスロ空港の美術品を保管するロータス社)
・TEN(10)の言葉に掛かっている。タイムリミット10分の挟み撃ち作戦を表す。

●やたらと多い登場人物
・名も無き男→本作の一応の主人公。CIAのスパイだったがオペラハウス襲撃事件で捕まり拷問の末自殺を図るがそれをTENETに認められ、世界を救うミッションを受ける。
・ニール→名も無き男のパートナー。その正体はTENETのボスである未来の名も無き男から指令を受け過去にやってきたエージェント。
・セイター→本作の悪役。故郷は本作の最終決戦の舞台でもある旧ソ連の街スタルスク12。末期の膵臓癌。彼が一番幸せを感じていた瞬間にアルゴリズムを起動する事で全人類を巻き込んだ壮大な自殺を企む。
・キャット→本作のヒロイン。セイターの妻で子どももいるが夫婦関係は破綻。狂暴なセイターを恐れている。
・プリア→ムンバイの大物武器商人。
・クロズビー→ロンドンの諜報員。
・マヒア→仲間の工作員。
・バーバラ→TENETの研究員。「考えるな感じろ」と言った人。
・フェイ→TENETのエージェント。
・アイブス→TENET軍を率いる隊長?
・アレポ→贋作画家。本作には名前だけで登場せず。
・マックス→セイターとキャットの息子。
・ボルコフ→セイターの忠実なボディーガード。

●本作のタイムライン
・名も無きな男+ニール+キャット+セイター=各々のタイムラインが劇中で同時進行し各々の順行逆行シーンが突然入れ替わる❗ 
・映画冒頭シーンオペラハウス襲撃=映画終盤のベトナムのボート上のシーン=スタルスク12の戦争シーン→実は同タイミングで起こっている。各々のタイムラインを切り替えることで一見、時間差があるように感じる。
・これが観客を混乱させる一番の要因では🤔

●劇中のキーポイントとなる台詞
・名も無きな男がムンバイの武器商人プリアに「俺は主人公じゃないのか?」と尋ねるとプリアは「あなたはたくさんいる主人公の一人に過ぎない」と答える。そしてラストで名も無き男は「俺は主人公だ」と宣言する。→回転ドアで時間逆行すると同時間に同一人物が複数いることが可能になる。各々のタイムライン視点で見れば誰もが主人公になり得る。
・「演繹法か?」これも逆行銃弾の製造元を突き止めた時にムンバイの武器商人が言った言葉→順行時間の考え方=原因があって結果がある。「逆行した訳じゃないのか」と言う意味かも🤔
逆行の場合=帰納法
・「無知が武器」劇中何度も出てくる台詞。
“未来を知ると行動が変わり、未来から見ると過去が変わる可能性がある。だからこそ名も無き男はTENETから核心なる情報は知らされなかった。
ラストのキャットが携帯に電話するくだりはそれを逆手にとった結果では。

●この作品の特性(我見です😅)
・この映画に真の主人公は存在しない。誰もが主人公になり得る。強いてあげれば映画そのものが主人公か❓
・タイトルのTENETが表すように逆行装置が存在する以上、時間の過去と未来と言う概念は存在しない。過去=終りでもあり、始まりでもある。未来もまたしかり→無始無終

●内容がイマイチ理解出来なくても楽しめたこと
・時間の順行と逆行が同時に起こる。テープの逆再生的シーンは昔からよくあるが同時進行は初めて観れて新鮮。とくにカーアクションは圧巻でした✌️
・ジェット機が空港に突っ込むシーン!さすが実際の飛行機を使っただけあって大迫力👏
・ボンドガール的なキャットが綺麗でした🥰
・名も無き男のニールとの別れのシーンは最高!
劇中唯一ヒューマンドラマ的演出に感動😭

●内容以外でイマイチピンと来なかっこと
・カーアクション以外のバトルシーンでも順行逆行が同時進行してたけど、何だかごちゃごちゃしてて分かりずらかったな〜💦
・セイターが死んだのになんでアルゴリズムは起動しなかったんだろう🤔

だいぶ長くなりましたが、自分なりに整理できたのでまた観に行くかも、いや多分観に行っちゃだろうな〜😂

最後まで読んで頂いた方、ありがとうございました🙇

復活祭第二弾はこの作品の後にハシゴした「事故物件 恐い間取り」の予定です。
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