May

風の電話のMayのレビュー・感想・評価

風の電話(2020年製作の映画)
3.9
東日本大震災で両親・弟を失った主人公ハルは広島に住む伯母と暮らしている。あることからハルは震災後一度も帰っていない岩手・大槌町へ一人で向かう。

家族を失い傷ついた主人公の心。
途中で出会う人々。一見寄り道に見えるような時間、もう会わないかもしれない人々の温もりに触れる。
大槌町で出会った女性の存在が作品をよりリアルにしていた。
”天国に繋がるただ一つの電話”は印象派の絵画のような光に囲まれ、その場所にある。
再生の物語。

震災から来年3月には9年。被災者の心の傷を受け止め、支援し続ける社会でありたいと願う監督のメッセージを感じた。
完成披露試写会で鑑賞。Filmarksに感謝。
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