町尾

ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男の町尾のレビュー・感想・評価

3.6
こんなん完全にタイトルだけで出オチの知能指数3くらいの映画だと思ってたのに、いざ始まってみるとえらく渋くて真面目な映画なので困惑した。元と全然関係ないクソみたいな邦題がつけられてるのか思えば、ほぼ原題そのまんまなので謎は深まるばかり。本当にかつてヒトラーを暗殺した爺さんが危険なウイルスをばら撒くビッグフット討伐を依頼される、って話なのに本筋がそこじゃないという…なんでこのタイトルにした?

老境にさしかかって自分の人生の後悔なんかに何処か囚われたような爺さんが折り合いをつけるとかそんな感じな話がメイン。テイスト的には「プレスリーvsミイラ男」とかに近いような、でもコメディではないんよな。だからビッグフットのくだり必要か?ってなる訳です。突然、燃え盛る森とバイオハザードスーツ、必要な武器を選んで森で探索と突然トーンが変わって、おっここから一気に来るんかと思わせといて、まさかのビッグフットが…えぇ?…ってなるような造形なのです、全然ビッグ感がないのです。ほぼウルトラファイトなクオリティ、死んだフリからの騙し討ちというそれまで展開とのアンバランスさがどんな気持ちで見たらええかよくわからない。

弟さんとの関係とかいい感じの映画なのよ。ビッグフット討伐依頼にきた人達とのヒトラー暗殺に関する話するくだりとか普通にすごくいいんよ、暗殺成功したって結局替え玉立てらて意味なかったっていうの辛くて。かつての恋人との話もせつなし。ていうか終わり方なんかもたぶんすごくいい映画を見たような感じで終わるし、たぶんいい映画なはずなのに…ビッグフットのインパクトがデカすぎる。
町尾

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