はぐれ

燃ゆる女の肖像のはぐれのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.6
もう圧倒的。視線の使い方がとにかく絶品で何も語らなくても惹かれ合う二人の心情を目の動きだけでつぶさに物語ってくれる。
登場人物も場面も限られていてまるでライヒやグラスの音楽を聴いているかのように厳かで豊潤で格調高い。
なかなか笑わない娘の笑顔のように、極上の音楽の調べのようにようやく掴んだと思ったら一瞬の内に手のひらで燃え上がり夜空へ消えて二度と帰ってこない、そんな儚なすぎる読後感。

令和に愛の新古典の誕生を目撃出来た喜びみたいなものがある。
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