カズナリマン

バクラウ 地図から消された村のカズナリマンのレビュー・感想・評価

4.1
予告に踊る「UFO」やら「地図から消えた」などの言葉から、もっと抽象的な展開をするSF/ファンタジー/ミステリー的なお話かと思ったら…終盤は結構まともな映画に様変わり!

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○ストーリー
村の長老・老婆カルメリータが亡くなったことをきっかけに、テレサは故郷の村バクラウに戻ってきた。しかし、テレサが戻ったその日から、村で不可解な出来事が次々と発生。インターネットの地図上から村が突然姿を消し、村の上空には正体不明の飛行物体が現れる。さらに、村の生命線ともいえる給水車のタンクに何者かが銃を撃ち込み、村外れでは血まみれの死体が発見される。めったに訪れることのない他所者が村を訪れたことをきっかけに、暴力と惨劇が幕を開ける。
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この映画の全貌が見えてくるまでのアンニュイな待ち時間が長いのが難点ですが、そこさえ興味を失わずに乗り切れれば、思わぬカタルシスが楽しめます!
自分はむしろスローでミステリアスな序盤の展開は好きなので、それが一気に謎解きに向かう後半ごと丸々大好きでした!

ちなみに本作の監督はこれまたいたずらにミステリアスで冗長な序盤展開が特徴的な「アクエリアス」という映画を作ったブラジルの新鋭クレベール・メンドンサ・フィリオ監督。
「アクエリアス」も「この話どこ向かってるの??」という方向性がわかるまでが長いのですが、わかった後は一気に解決に向い、最後はむしろすっきりする展開。
最後うやむややアンニュイニュアンスで逃げるタイプの映画とは違うタイプの映画を目指している模様です。

そんなわけで今後も期待できそうなクレベール・メンドンサ・フィリオ監督!気になる方はぜひ「アクエリアス(ふくろうが人殺す方じゃないやつ)」チェックしてみてくださいー。
ただ、お話の展開が見えない序盤は「辛抱」が必要!です!