インドが生んだスーパースター、アーミル・カーン製作主演。
有名なインド人女子レスリング選手の姉妹を育てた父親の実話をもとにした映画で、最近だとウィル・スミスの「ドリーム・プラン」が近い手触り。(こちらの方が先だが)
映画は王道のスポ根もので、星一徹に例えられるような虐待と表裏一体の厳しい練習に「このお父さん主人公で大丈夫か....?」となる瞬間もある。
しかし、インド社会における女性の地位や扱いに批判的な目を向けるフェミニズムがいい形で序盤の展開に落とし込まれ、そこから一気にお父さんが素晴らしい人間に見えてくる。
ここがすごく上手い。
フェミニズム視点もそうだが、娘の体作りに鶏肉を食べさせようとして妻にめちゃくちゃ怒られる(穢らわしいとまで言われる)シーンだったりと、王道ストーリーに少しインド文化風習描写を入れると面白くなる鉄板の展開もあり大満足。
試合はアクションシーンとしての見応えとスポーツ物に求めるハラハラするポイント争いが見応えあって申し分ない。
面白いインド映画を見たいなら、ぜひお勧めする。
それにしても父の若い時代から年老いた姿まで演じるアーミル・カーンは凄い。
クライマックスの演技も胸を打たれる見事なものだった。
これがスターの貫禄だ。
ダンガルダンガル.....