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ディノ・キング 恐竜王国と炎の山の冒険のdm10foreverのレビュー・感想・評価

2.8
【やっぱり】

最近、6歳の息子が恐竜にはまっていまして、先日NHKでやっていた「恐竜超世界」なんかは録画して何回もみてたし、お父さんのライブラリに入っている「ジュラシックシリーズ」のパンフレットを眺めながら「今度これ観てみたいな~」と。

(やめておけ、眠れなくなるぞ)

と、それとなく年齢制限。

まだまだうちの坊主にとっては「恐竜>ライオン」程度の認識らしい。
でも、今のうちはそんなもんでいいかな。僕も子供の頃はそんな感じだったしね。
単純に「ティラノサウルスかっこいい!」とか「モササウルス怖え~」とか。

ってな感じで、自分と似たような趣向を持つ息子を微笑ましく感じながらも、自分自身のトキメキも抑えられずに、二人でYouTubeを眺める毎日(笑)。

そんな時に偶然GEOの新作コーナーに見つけたのがこの子でした。
日頃から恐竜の映画が観てみたいと言っていた子供の顔が浮かび、また、何となくキャッチーなパッケージに(これくらいなら観られるんじゃないか?)という大人目線の値踏みをして借りることにしました。


・・・う~~ん。
面白い・・・のか?

全体的にキャラクターが弱い。主人公のジュニア然り、お父さんのスペックルズ然り。
全体を通してキャラが立っていたのはサイカニアのサイくらいかな。
ちなみに最初はアンキロサウルスだとばかり思っていた「サイ」なんだけど、調べてみると「サイカニア」というアンキロサウルス科ではあるけど、一応別の種類らしい・・・って、そこまで細かい設定入れるなら、気にするとこ他にもあるじゃろがい!っていう。

・・いや、そこまで悪いとは思わないです。
主人公のジュニア(タルボサウルスの子供)は何をやらせてもへっぽこで、狩一つ満足にできません。当然お父さんは怒ります。
「それでもタルボサウルスか!」となります。
そして「お父さんなんか嫌い!」となりますわな。
で、ジュニアが一人で狩りの練習をしていると、悪~い恐竜が近寄ってきてジュニアをさらってしまいます。しかもパパ(スペックルズ)の目の前で。

導入からして「ジュニアの成長物語」かと思ってたけど、なかなかそっち側には振れない。逆に「パパの大冒険」かと思いきや、とにかく「謙虚のけの字」もないくらいのパパにはこちらの感情もあまりなびかない。
恐竜のビジュアルもいまいち可愛くない・・・というか、かなりリアル側なので親しみもわかない(特に目とか)。

でも、意外と子供にはこういうのって楽しいんだろうな・・・・・って、あくびしてる!!
・・・やっぱり、中途半端にリアルなビジュアルの恐竜が普通に日本語喋る辺りに、子供ながらに違和感があったみたい。
そんな事言う奴だったかな?ボスベイビー観てケラケラ笑ってましたやん。
っていうか、この手の映画なんてみんなそんなもんじゃん。

でも、何となくその気持ちは分かる。
どっちつかずな感じはキャラクター造形だけではなく、ストーリーでも全体的にぼやけているというか、一応ラストの盛り上がりはあるんだけど、それまで結構リアル路線で引っ張ってきたはずが、とんでもない化け物が出てきたり・・。
もう、情緒が・・・。

・・・いかに、ディズニーやピクサーが上手いのかということがよくわかるね。
単純にビジュアルだけではなく、ストーリーの流れや説得力なんかも含めて。
大人だけじゃなく、子供が観て素直に受け入れられるって凄いことなんだよ、やっぱり。


折角借りてきたので、一応息子は最後まで観てくれました。
「・・・まぁ面白かったね」といって、リビングに戻っていく息子。

完全に気を遣われてる・・・。

え?俺が悪いの?そりゃ借りたのは俺だけどさ。面白くないのは俺のせいじゃないんだけど・・。
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