ゆず

T-34 レジェンド・オブ・ウォーのゆずのレビュー・感想・評価

4.1
序盤の戦闘からいきなり死闘。前半に一個クライマックスある。あくまでメインはこの戦闘の3年後のはずなんだけど、前日譚を語るのにもまったく妥協なし。<全露NO.1メガヒット!>も納得の痛快戦車アクション映画だった。

中盤からは、第二次大戦中の1944年を舞台に、ドイツ軍の捕虜になったソ連の戦車乗りたちがたった1両の戦車で収容所からの脱走劇を繰り広げる。T-34という実際に独ソ戦で活躍した戦車が暴れまわる。実車を使用しての迫力の映像。
序盤での因縁が、この脱走劇に…というか、物語全体を最後まで走り抜けるための動力になっているのも完璧。二人の戦車乗りの因縁、かつて死闘を繰り広げた男同士の駆け引きが、時に静かに、時に熱く語られ、自然と引き込まれる。

とにかく<痛快戦車映画>なところが良い。よくあるお涙頂戴な感動戦争映画じゃないところが良い。感動する部分もあるけど説教くさくないのが良い。戦車戦の面白さと、戦車乗りたちのみなぎる生命力になにより感動した。
たぶん日本ではこういう痛快な戦争映画はまだまだ作られないかな…。各国の戦争映画には戦争に対する意識が反映されているとしたら(いやたぶん反映されてるよね)、ロシアにとってWWIIはこんな感じか〜♪♪♪
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