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少年の君のasukaのレビュー・感想・評価

少年の君(2019年製作の映画)
5.0
びっくりするほど泣いて頭が痛い。

受験勉強からのストレスや、家族からのプレッシャーに押し潰されそうになったとき…
その捌け口として誰かをターゲットにして、いじめてしまうことってよくあることなのかもしれない。

同じ制服を着て、同じ空間で授業を聞く。
休みの日以外はほぼ一緒にいるクラスメイト。
彼らにとって学校という場がきっと人生の全て。
そこでいじめられたり、次のターゲットになるかもしれないと思ったとき、自分の人生が終わったと感じてしまうことも多いだろう。

加害者はもちろんダメ。
だけど、見て見ぬふりをするのも結局は加害者。
自分がチェンと同じ立場だったらあのときどうしてた?と考えて、序盤から心が苦しくなった。

チェンにはシャオベイがいた。
しかし誰もが、シャオベイのような人がそばに居るわけではない。
勿論こんな状況になることはよくないが、誰かの助けになれる人になりたいと私は強く思った。

自分の人生を棒に振ってでも誰かのためになれる…そんな人と私も出会ってみたい。


いじめのシーンがあまりにもリアルで、やることが酷すぎて何度も途中で観るのをやめてしまいたくなったほど。
そして雨やカビのにおいがこちらに伝わってくるようで、むせ返りそうだった。


中国の大学受験に地域格差があることや、チャンスが1度きりということを知らなかったので、教室での机の上の参考書の量に驚いた。


Filmarksさんのオンライン試写会にて
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