No.1579
2024.01.0?
ルコント−23(2002年作)
ルコント作品は全部観てしまうつもりでいるのに、観てもレビューを書いていなかった。
昨年、一時期Filmarksをお休みしてから、なんだか張り詰めたものがなくなり、こんなズボラになってしまった。
面白くなかったわけではない、この作品はルコントの中では異質だが、すごく面白い。やっぱり才能あると思う。
列車に乗った男ミラン(ジョニー・アリディー)が独り田舎町に降り立った。彼は一見してヤクザな流れもの。観光地でもない田舎町、この街に彼は似合わない。
季節はずれもありホテルは閉まっていた。止むなく彼は薬局で知り合った男マネスキエ(ジャン・ロシュフォード)の家に泊めてもらうことにした。土曜日までと彼は言う。
彼を家に泊めることにしたマエスキエは元教授で、遺産であるこの豪邸に一人住んでいた。マエスキエはこの街から一歩も外に出たことがないと言う。暇を持て余している彼はこのヤクザな男に興味深々の感じだ。
全く境遇がちがう二人。だが何故か心が通じて奇妙な友情が生まれる。
土曜日まで泊めて欲しいというミランは果たしてこの街に何をしにきたのか?
二人の会話がなかなか味があるし、ミランの行動も気になる。
ミランを演じるジョニー・アリディは最初、とても主人公を演じるような顔つきではないと思っていたが、二人の会話が進むうちになかなかみせる男に変貌していく。
もう一人の主人公マエスキエを演じるのは「髪結の亭主」の亭主アントワーヌだ。どこかひょうきんなところがあって、これこそいい味を出している。
二人の会話が楽しいだけに、ラストはちょっと驚いてしまう。
面白い作品だった。