あんこぱん

シャン・チー/テン・リングスの伝説のあんこぱんのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

2回目見てようやく感想を書けるくらいに回復した。
「血には血で報いる」教えの通り、父を殺すことを決意したけど結局殺すことがでないシャンチー…ヒーローが悪役にとどめを刺さないよくあるヒーロー映画のワンシーンなんだけど「本当だったらよかったのに…」「父さん家族を助けて…」ってシャンチーがあまりにも悲しい声で縋るように言うから…ここにきて子供みたいな半泣きの顔で父に助けを求めるから…ウェンウーてめぇ息子になんてことさせてなんてこと言わせてんだよ許さん!!

あとウェンウーがずっとシャンチーのことしか見てなくてシャーリンのことガン無視なの最悪父すぎてイライラした…テンリングスを女性の抑圧されないストリート趣味丸出しサイコー組織に改革したシャーリン見て少しは気が晴れたけど全然足りないもっとウェンウーにはシャーリンへの扱いを反省してから死んでもらいたかった…くやしい…

シャンチーは父の家父長制を受け継がずに断ち切ることができてて、だからこそケイティを親友として尊重することができるんだと思う。次の日早番なのにそれとも〜???とか言ってカラオケオールしちゃう2人の関係性大好き。孤独なシャンチーが心を許せる友が学校でも職場でもそばにいてくれたことが嬉しい…目の前で母親を殺され、父親に暗殺者として育てられ、14歳で仇を殺したシャンチーが自分を見失わずに済んだのはケイティがいたからだよ…😭だからこそシャンチーがめちゃつよなの発覚してケイティが思わず「あんた何者?」っていうシーン苦しい…

シャーリンとレーザーフィストはストリートカルチャーとかグラフィティとか好きできっと趣味が合うよね。次回作は2人でイカした車に乗って登場して欲しい。

バス内アクションシーンの圧倒的肉弾戦たまらない。バスがトンネルに入ったときのシャンチーが構えて空気が変わる演出天才。

Shang-Chi And The Legend Of The Ten Rings: The AlbumのZion.T×星野源“Nomad”が好き。父と母、テンリングスとターロー、中国とアメリカ…2つのアイデンティティの狭間で自分とは何なのか?葛藤するシャンチーの心のようで胸が苦しくなる。シムリウ自身もどっちつかずな気持ちを抱くことがあるとシャンチーに共感していて、シャンチーになるべくしてなったんだなって思った…。あとRich Brian & EARTHGANGの“Act up”が流れる序盤のシーン…シャンチーがベッドから出てくるとこセクシーすぎて心臓バクバクするから勘弁して欲しい。

追記
シャーリンがしれっと「テンリングスは解体した」ってシャンチーに嘘ついてるのおもろい。「私の城を作るとき兄はいらなかった。だから今もいらない」って言ってたけど「新テンリングスにも兄はいらない」ってことだもんね…家庭崩壊兄妹〜!!!失った信頼を取り戻すのは大変だ関係修復がんばれお兄ちゃん!
シャンチーはシャンチーで大変だったのはわかるけど、父からネグレクトを受けてる妹に対して声をかけてあげるとか、手を差し伸べるシーンがあってもよかったよなと思ってしまう。兄妹の絆って普通に関係性次第で生まれるものであって、血が繋がってるから無条件で存在するものではない。ドライな妹の言動がリアルで感情移入できる。
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