シミステツ

青葉家のテーブルのシミステツのレビュー・感想・評価

青葉家のテーブル(2021年製作の映画)
3.9
インテリアや小物も北欧のテイストでかわいくて、料理もシズル感ある。カラグレがよくて緑の発色が綺麗。

有名人の母を持つ優子のコンプレックス。あなたにはこれが合うって正解を当てられちゃう感じは娘からしたら嫌だよね。美術予備校の夏期講習、バンド練習。夢に向かう気持ちに反骨心。夜のプール。知世と春子は絶縁していた。知世の嫌な奴感がすごいけど、わだかまりが溶けていくさまもよい。かっこいいお母さんが青くてダサいのも、若者の希望だよという台詞、勇気づけられるよね。みんな青かった。青春を若者当事者や親世代からスコープしたよい映画だった。最後はジーンときた。

「バンド、一緒にやる?」

「ねえ、無理しなくてもいいんじゃない?違ったら、また探せばいいし」

「大人になりたい」

「うちのお母さんさ、大したことなかったわ、飽き性だし。でもね、ちゃんと戦ってたんだよね。打つべし、打つべしっつってね。だから納得いってなくてもダサくても、世に出した方がいいんだよ、多分、きっと」

「正解はひとつじゃないっぽい」

「ぜんぶやる!」