メタモルフォーゼ／変身のあんこぱんのネタバレレビュー・内容・結末

怖すぎて泣きそうだった。
悪魔お父さんが妹ちゃんに「大きくなったなぁ」って言うシーンとか、悪魔母さんがブチギレるシーンとか…特に怖かった…身近な人に擬態する脅威は本当に怖い。
ペソンウの悲しそうな優しそうな複雑な表情がとてもとても魅力的で…幸薄いなぁ…藁にもすがる獣たちの後に見たので、不幸な救いようのない色気たっぷりなペソンウたまらなかった…。彼の悲しい中年の役、もっとたくさん見たかった。怖さのあまりペソンウが入れ替わってることに全然気づいてなかったので、事故現場で遠くで倒れたペソンウが映るシーンはテンションがめちゃくちゃ上がってしまった。お兄さんが悪魔ペソンウに言う「お前の命はどうなっても良いから、俺の娘だけは助けてくれ！」的な発言で悪魔はまた人間の愚かさに失望したに違いない。あの言葉をペソンウが聞いてなくて本当に良かった。結局兄家族を守るために己を犠牲にしたラストのことを考えると胸が苦しい。最後のほうは少し失速したように感じたけど、「実はまだ悪魔は他のものに乗り移って生きていました！」とかそういうありがちなラストよりは、美しくて潔いのかもしれない。疲れたペソンウが綺麗で耽美で素晴らしい映画だった。韓国版・日本版の家族の顔がおかしくなってるビジュアルとっても怪しくて素敵なんだけど、英語版の燃え盛る逆さ十字の中ペソンウ神父が突っ立ってるビジュアルが本当に本当にあまりにもかっこ良くてそれがきっかけで見た。飾りたいからでっかいポスター売ってほしい。