ぽち

Naked Singularity(原題)のぽちのレビュー・感想・評価

Naked Singularity(原題)(2020年製作の映画)
3.0
原作は未読だが、解説などを読んだ限りでは、今作で扱われた宇宙崩壊とかのSF的要素はなく、司法制度を問題とした「法的スリラー」に分類されている。

で、今作なのだが、正直SF的な要素が邪魔。
というか、もし入れるのなら徹底的にSFしないと意味不明な中途半端な物となってしまう。

実際、今作では「で、どうなったの?」というオチ。
原題「NAKED SINGULARITY」から、このような色ずけをしたのだろうが、原作者自体「裸の特異点」という名前に司法制度と主人公の男の心情をなぞっただけなので、それを取り入れること自体無理がある。

だいたい「宇宙崩壊」など全く関係なく、事象の地平面 (event horizon) に囲まれていない、時空の特異点のことで、言ってみればただの「場所」を示しているだけ。

SF色は無視してクライム物として見ると楽しめる。
まぁ、あのラストから「多元宇宙が一つにまとまった」とか、「隣の多元宇宙に移動した」とかにした方が納得いったかな・・・



余談。
簡単に言っちゃうと、原作者が
「お、このNAKED SINGULARITYってことば、かっこいいなぁ~。よーし、それっぽいストーリーで物語作ったろ!」
ってことでしょ。

関係ないけど・・・
ブラックホールは自分の重さに耐えきれずに無限に体積が小さくなっていった星。
さて、その中心には何があるのだろう?重力だけで物質は消滅しているのだろうか?

もし手をかざすことが出来たら、そこには何もなく、何もつかめないのだろうか?

う~ん。不思議だなぁ・・・
ぽち

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