ろーしゃ

グリーン・ナイトのろーしゃのレビュー・感想・評価

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)
3.6
ゴリゴリに解釈するならガウェインがめちゃくちゃ怠惰でフニャフニャな男(でも名誉は欲しい)として度々描かれてることが大事な様に思った。ポストフェミニズム的な映画?
旅というのは古今東西、見聞を深め危機を乗り越えて己を磨くための儀礼的な側面。男になるためのオーソドックスな慣習としての側面があるわけですが、この作品におけるガウェインの旅は終始残念というかビルドアップしている感じがまるでない。
旅物語における価値を伝統的な男磨き(武勇伝作り)から、ズラす狙いがある様な気もする。伝統的な男磨きへの疑い(武勇伝作りの限界)も込められてるのかも。正直何にズラしたのかよく分からなかったけど、あえていうなら誠実さ?。たぶん自身の直感に対する誠実さ。
現代においても一国(一家)の王(長)という現実がやってくるなかで、野盗に襲われようが女に跨られようが手綱だけはてめえで握っとけよという詩的な映像に似つかない現実的なメッセージを受信したのは、深夜に観たからか男街道を迂回してきたからか。
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