2019年の韓国映画。キム・レウォンとコン・ヒョジンのトップスター同士による16年ぶりの共演作。その年のラブコメNo.1ヒットを記録し、観客動員数は300万人近い大ヒットとなった。
大人の恋愛映画。全編通してコミカルテイストだが、大人の男女ならではの関係性や恋の駆け引きに満ちており、その描き方はとてもリアル。演技派の二人が演じるからこその説得力があった。こんな恋愛って素敵だなと思わせる。どんな年齢になろうが、恋が始まる瞬間って最高に幸せだ。
『英雄都市』で好きになったキム・レウォンと、『女は冷たい嘘をつく』で好きになったコン・ヒョジンの共演作なので期待大だった。この二人の魅力がたっぷり堪能出来る良質なラブコメで大満足。キム・レウォンは、かっこよさと情けなさが同居する愛されキャラを演じる。捨てられた元カノに未練たらたらで酒ばかり飲んでいる。酔っぱらうと頬が真っ赤になるのが何だか可愛い(笑)。コン・ヒョジンは小悪魔キャラ。別れた若い男がしつこくすがってくるようなモテる女性なのだが、その理由もよく分かる。普段はクールな大人の女性って感じなのだが、酔っぱらうと女性フェロモンがだだ漏れ。下ネタもあっけらかんと喋り、思わせぶりな表情と態度で男のハートをがっちりキャッチする。それがもうとにかく可愛いくて。あんな表情で見つめられたらそりゃ好きになっちゃうよ。
二人は互いを意識するようになるのだが、その距離をぐっと縮めるのが両者の過去。それに基づいた人物設定になっており、それをしっかり活かした二人の表現力は流石だった。ちょっと変わった面白いキャラクターをリアルに見せている。大きな傷を負っても、新たな恋が踏み出す力を与えてくれる。そこに違和感を感じさせない。
本作の重要な要素である「お酒」。それによって話が展開する。韓国の俳優って酔った時の演技が凄く上手い。本当に飲んで酔っ払ってるのかも知れないけど、それにしてもリアルだなと。キム・レウォンの潰れっぷり、コン・ヒョジンのはじけ具合、共に笑っちゃうくらいにコミカルだった。その他のキャストも酔っ払いまくり。記憶がなくなるくらい悪酔いしちゃ駄目だけど、みんな楽しそうで何より(笑)。
演技派二人によるラブコメということで安っぽさはない。タイトルが平凡な割にはしっかり観れる良作なので、幅広い層にお勧めしたい。キム・レウォンは三枚目キャラも違和感なしの好演。コン・ヒョジンは流石ラブコメの女王の貫録。二人ともますます好きになった。
お酒を使ったあのゲーム、あれ良いね。使わせていただきます(笑)。
