これまでに不器用で堅物な男の話は何本も観てきたが、これほどまでに不器用で堅物な女性の話は初めて。
偉大な科学者だが人間としては弱く、それを隠すために強く見せようとしているが不器用なので衝突したり敬遠されたりしてしまう。
相手に投げるのは直球、剛速球、しかも至近距離で。
それを避けたり打ち返したりせず、受け止めて丁寧に返すパートナーはすごい。自分には到底できない(笑)。
それでも噛み付いてしまい、失って初めて自分の全てだったことに気づき、自分の弱さも受け入れる。
もっと人間マリ・キュリーに時間を充てるべきだったのでは、と思った作品。キュリー夫人が研究し世に広めた放射線の善と悪を対比させたかったのだとは思うが。