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マニャニータのギルドのレビュー・感想・評価

マニャニータ(2019年製作の映画)
2.1
【狙撃手の苦悩】【東京国際映画祭】
除隊処分を受けた狙撃手の女性が一本の電話を機に「とある使命」を遂行しようとするドラマ映画。

 映画で国の事情・物語を語る作品は数多く存在し、本作もそれに該当するけど現地の歌?が隠れた主役として起用されている試みは面白いです。見終わると歌がどうゆう役割を担っているかが分かるし、やろうとしてることは理解できるかと。

ただ個人的には本作は合わなかったです。
撮影スタイルとしてキュアロン監督の「ROMA/ローマ」みたいな順撮り・長回しが起用されているけど、本作の順撮り・長回しがただ冗長で尺伸ばしになってて見辛かったです。
一応、この長回し・台詞の削ぎ落としには彼女の人生の心の歩みを反映しているらしいけど、それを伝え方ではなく時間の長さに置き換えるスタイルはナンセンスに感じました。
局所的ならまだしも全編でそれをやられて150分近くも尺があるのは苦痛かな…他にも歌を起用するスタイルは本作に限らず様々な映画で用いられるけど、そこが本作の良いところでもあり多用による食傷・くどさという悪いところを同時に出してしまった感があります。
マーケティング通り映像が綺麗だし狙撃という見どころを作ろうと思えばいくらでも出来る筈なのに、表現の方針で食われてるのは勿体ないと感じました。

見る相手を選ぶ以前に解釈の放棄と思われる表現のやり方がつまらない方向に出てしまってて残念でした。
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