ミーハー女子大生

約束のネバーランドのミーハー女子大生のレビュー・感想・評価

約束のネバーランド(2020年製作の映画)
3.7
【あらすじ】
白井カイウ、出水ぽすかのベストセラーコミックを映画化したサスペンス。
自分たちが鬼の食料になると知った子供たちが、決死の脱出に挑む。

「グレイス=フィールドハウス」という児童養護施設でママと呼ばれるイザベラのもと、幸せに暮らしていたエマ(浜辺美波)、レイ(城桧吏)、ノーマン(板垣李光人)は、里親に引き取られる年齢になり外の世界で生活することを望んでいた。
ある日、施設を出るコニーに忘れ物を渡そうと近づいてはならない門に向かったエマとノーマンは、コニーが鬼に献上する食料として出荷されるのを目撃する。
ここは鬼のための食用児を育てる施設だった。

【感想】
レビュー欄の評価が低く、全く期待しないで鑑賞。
ストーリーも予備知識通りでしたが、結構良かったというのが第一印象です。

特に良かったのが北川景子。
顔の美しさに定評があり、彼女が出演だけで満足する人も多いと思いますが、この映画では演技力が評価できます。
ママ役に完全になり切っていて怖さと優しさをしっかり表現していました。
素晴らしかったです。

それから浜辺美波。
この映画では彼女の笑顔、明るさでかなり救われます。
人間が鬼の食用という設定なので、一つ間違えると駄作になる可能性がありますが、全シーン、とても自然体で良かったです。

ノーマン役の板垣君もイザベラの渡辺直美も上手でした。

でもレイ役の子の演技が酷すぎて残念でした。
他のメインの子2人とイザベラ、クローネは本当に素晴らしい演技だったのですが、子供3人が集まって話してても、まず一人だけ容姿が幼すぎるしセリフも喋ってるだけ。
中には「あ、いま舌回らなかったね」という、なぜNGにしなかったのか不思議なシーンもありました。

人気の漫画原作物を実写化する際のリスク回避では、ビジュアルイメージを壊さない、極力改変をしない、演技力にケチをつけさせない、などが必要だと思いますが、誰が見ても演技できていない人がメインに混じるとどうにもなりません。
レイと会話させると、しっかり役作りした他の人を何かのコスプレに見せてしまうほどの破壊力がありました。
きっと大人の事情とかなんでしょうね、それを言ったら年齢の改変もそうですけど、その変更で実力のある役者さんが演じ切るのなら良かった。
でもこれではファンの人は年齢改変にも納得いかないでしょう。

そして、ラストに映画オリジナルシーンが見られた。
当然今回はストーリー上ここで終わることはわかっていたので、何か結びに向けての要素が必要だったはずです。
ゆえに、ラストシーンで少し原作を改変してこういう風に演出した訳だが、この演出には正直ちょっと泣いた。

ストーリー 4
演出 4
音楽 3
印象 4
独創性 3
関心度 4
総合 3.7

12/2024