パン

Awayのパンのレビュー・感想・評価

Away(2019年製作の映画)
3.8
アニメ映画の新たな可能性をこの映画から感じた。
飛行機事故のせいか、一人パラシュートで木に宙吊り状態になってる主人公のサバイバル劇場が今始まる…

謎の黒い巨人、黄色い鳥、不思議な植物。
暗喩表現が多くて面白い。
ちなみにこの映画はセリフが全くない。 
割と難しめの作品だ。 

昔俺が遊んだゲームだけど、この作品って絵が人喰いの大鷲トリコみたいだね。
日本のアニメにはない奇妙な雰囲気があるね。

高所恐怖症の自分には吊り橋のシーンとか観てて恐怖だった。 
スカイツリーとか人工の高い場所は全然平気だけど、お手製の吊り橋みたいなのは例えアニメでも観るの辛い。

この作品は全体的にゲームのように映画が進行していく。
お話が進むというより、まるでゲームのステージを淡々とクリアするかの如く… 

巨人が追ってくる理由や黄色の鳥が助けてくれる理由などは最後まで明かされない。
その不親切さとシンプルさはまるでファミコンのゲームのようでもある。 

まあ状況から推理すると主人公を追う黒い影の正体は"死や絶望"で助けてくれる黄色の鳥の正体は"命や希望"を表現してるんだろうな。
途中で死にかけるときの映像とかもアニメならではの表現力を感じた。
この映画は監督が一人で作り上げた作品だってんだから凄すぎる。
パン

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