ナチス関連作品の実話で、絵画が絡み、その実、内容は法廷もののサスペンス。これだけ面白い要素が加われば絶対面白いに違いない。
しかも取り上げているのがフェルメールときている。
#1318
2019年 アメリカ🇺🇸映画
監督はダン・フリードキン(本作がデュー作品)
脚本
ジェームズ・マッギー
マーク・ファーガス
ホーク・オストビー
原作
ジョナサン・ロペス
オランダ系ユダヤ人のジョセフ・ピラー大尉(クレス・バング)は、戦争中に盗まれた美術品を捜査する任務に就いていた。
そんな折、オランダ🇳🇱の国宝級フェルメールの作品をナチスに売ったのは美術愛好家ハン・ファン・メーヘレン(ガイ・ピアース)であることを突き止める。
オランダ政府からの介入を阻止するためメーヘレンを一時匿うが、ついに文化財の略奪者として逮捕されてしまう。ピラー大尉は弁護士の助手として法廷に立つのだが…
戦後すぐのオランダ。最初のシーン、街の真ん中でナチスに協力した裏切り者に対する総括として公開処刑が行われている。
そういう時代だったと表現しているのか。ナチスから解放されたとはいえ、街はまだこんな異様な時代だった。
占領下の時代、生き延びるためにどこまでナチスに協力し、どこまで拒否できたのかオランダ人の複雑な心理が至る所で交錯する。ピラー大尉の妻との関係もこの微妙な影に苦しんでいる。
国宝級フェルメールの作品をナチスに売ったのは、美術愛好家で画家のメーヘレン。この人を食ったような独特のキャラをガイ・ピアースが演じている。したたかなこの男はどこまでほんとで、どこまで嘘なの全くわからない人物。これをガイ・ビアーズが見事に演じている。ただ私にはどうしてもジョニー・デップに見えてしまうのだけど。
裁判の中心は、売られたフェルメールの作品が贋作であることを証明すること。しかもメーヘレンがそれを描いたことを証明しなければならない。鑑定士は自分達の権威に関わる問題だから絶対に本物と主張するだろう。絶対絶命のこの裁判、ピラー大尉がどう弁護するのかこれが見どころだ。
伏線はある。
そして最後は驚きの結末が待っている。
これが実話なんだから驚いてしまう。
ということで大満足の映画だった。
紹介していただいたのんchanさん、ありがとうございます^_^
2023.07.26視聴351