観終わってじわじわ余韻に浸ってます。
更生する事の難しさと、幼き日の母への恋慕。役所広司さん演じる三上。心にしみます。
そして彼を取材する津乃田(太賀さん)の演技にも惹かれます。
「シャバは我慢の連続、我慢のわりにたいして面白くなか、やけど空は広いちぃ言いますよ。」ヤクザの親分の奥様(キムラ緑子さん)のセリフにすばらしき世界は娑婆のことって思いながら観ていたのですが…
やっと就職した介護施設で何とか激情を抑圧できた三上は少し障害のある同僚からコスモスをもらう。
その帰りに元妻から電話があり幸せな会話で終わる。このあたりとても嬉しくなります。なのに…
何度も映る空のカットとラストの空!
穏やかになり人の温かさを知りその人たちの思いに応えた三上は本当の意味ですばらしき世界へ逝ってしまったのだと思いました。
西川監督の作品は後から後から思いが溢れてきます。
良き一本でした。