このレビューはネタバレを含みます
最初から最後まで「思いやり」の映画だった。
「下の人に分け与えて」ってあんなに献身的に伝え続けた人でさえ、己が身をもって大切にしてたものを失った途端生きてる意味をも無くしてしまう
そもそも「下の人」って言い方、現実に置き換えたら有り得ないし、物理的にそうさせる設定なとこも、分け与える行動すらも、生々しかった
最後も、最下階の子を助けました。
でもそれで何もない。
でも、そういうもんだし。
で、あの最下階の子が最高階にいって、それが幸せなのかもわからんし。
たぶん、下に居たことを思い出して、下の人に与えようとして、下階の人達の汚さを知って絶望して。だったら最下階とは言わずとも、もう少し下の方がいい、とか思うのかも
「私は全階に行ったことがないから、あなた(その人たち)の気持ちは分からないけど…」を全階分実現させてみた映画なのかも。
全ては思いやりで天秤が成り立ってると思う。
少なくとも自分の身の周りで自分を大切にしてくれてる人は大切にしたいって改めて思える映画。