Umi

花束みたいな恋をしたのUmiのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

あんなに、ここの描写がいいとか、言い回しがいいとか、サブカルっていうんですか?そういう、細かな所がピッタリ合ってるのに、人生の価値観みたいな、総合した部分にズレが見えたりして…。私はラストにカフェで再会して、またそこから始まるんじゃないかと思っていたので(ふたりが上手くいく映画だと思ってたので)そこで終わりだったところが、なんともせつなかったです。

私にも、そういう恋愛がありました。死別した彼がそうでした。ああいう時って、第六感なのかな?ピタッとハマってるのが分かるんですよね。人見知りの私が、あっという間に心を開いてしまっていたのを覚えています。だからこそ、ずっと一緒にいて欲しかったと、ふたりと重ねて見てしまった所があるのかもしれません。

※秒速5センチメートルの「どっちか引きずってます」みたいなのがせつないと思ってたけど、どっちも進んでるのもせつない!

とはいえ、花束ですね💐5年間ずっと「何が」とか「これが一番」とかじゃなくて、ステキな時間がギュッと詰まってたんですよね。ちょっと遠い帰り道も、新しい部屋にカーテンを付けたことも、ちょっとした些細なことも。

生活の為に働く。それがイコール、ハードルを下げて生きていることだとは思わないけれど、そうしてまで一緒にいようとしていた麦と、もう少し寄り添ってほしかったなと思います。

麦の「じゃあ〜」「〜すればいいじゃん」っていう言い方は寂しかったし、あのプロポーズは最低だったけど、それは、必死になってたからだったし、麦も麦で、麦の描く絵を本当に好きだったから、絹は寂しいんじゃないの?って、今からあの場面に戻って、私がピンポンピンポン鳴らして突入して、ふたりを座らせて、ふたりの言葉を足して仲裁したいのが、本当の気持ちです!

でもね、私もいい歳になっているので分かります。選ばなかったら選ばなかったで、選ばなかった方の人生があるだけなのです。そして必ずしも、そこにあるものがつまらないとは限らず、ご飯は美味しいし、風は気持ちがいい。ちゃんと、お腹を抱えて笑える日もあるものなのですよね。どうか、二人がそうでありますように☆

あと、好きなセリフがあったんですよね〜でも最初の方だったので、思い出せないという、ポンコツ具合です。
Umi

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