このレビューはネタバレを含みます
堤幸彦監督作品ということもあって観たかった作品。
あらすじからサスペンス色強めかと思いきや、良い意味で裏切られた・・・！
由紀と環菜、展開していく2人の物語のどちらにも涙。
どの役者さんも素晴らしかったし、特に木村佳乃の怪演がハマりすぎ。
ドクター・デスの遺産といい、役の癖が強い。綺麗な大竹しのぶみたいな印象。
芳根京子さんが凄いと前々から耳にはしていたけれど、特に注目したことがなくて、今回初めておおっとなった。
窪塚洋介演じる我聞、良かったなぁ。
中村倫也はなぜかちょっと苦手な役者さんだったのだけど、今作でかなり印象が良くなった。
個人的には「そんな目で見られてもな」って言うところのシーンがとてもツボ。
北川景子のキチンとした感が溢れる公認心理師からの、過去のトラウマと向き合って慟哭するところの差が見もの。
そして、全てを受け入れる我聞、良かったなぁ。(2回目)
事件がどう着地するのかというところもとても気になるところだったのだけど、そこがまた妙にリアルというか。
多分、観客の大多数はある言葉を想像していたわけで。
とあるシーンで深い闇を見せられて、うわっとなってしまったよ…。根っこが深すぎる。
日本の社会が孕んでいる問題を改めて実感しつつ、家族の描き方が堤監督らしいなと思ったり。
ただ、観る人によってはかなりしんどい描写もあるので、ネタバレにならずにそこが事前にわかればいいだろうになぁ、と思った。フラッシュバックする人もいそうな。
あらすじだけではそこまで分からないもんね。
これは原作をぜひ読みたい！
