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STAND BY ME ドラえもん2のaknhrtのレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん2(2020年製作の映画)
3.8
【2はテンポも良く飽きさせず、96分のなかによくカッ詰めたな、前作よりは面白い】という感想。

やはりスタンドバイミーは大人向けなんだろうなと思わせるくらい、多くの行ったり来たりのタイムトラベルがある。低学年のお子さんには少し難しいかもしれないうえ、大人のび太と子どものび太が入れ替わるので「これは子どもの見た目で、中身は大人のび太なんだよね?」と大人の自分で確認してしまうほどだった。というのも大人のび太が本当に何も出来なさすぎて自分勝手だから。ちょっとだけやりすぎじゃないかな…?って思う場面も。

CGの出来栄えや、全体を通しての話の流れはなかなか良い。『おばあちゃんの思い出』『のび太の結婚前夜』というウケ抜群だった2作品を織り混ぜて、どちらかが足を引っ張ることもなくバランスよく作り上げられていた。

しかし先ほども書いたように『大人向けドラえもん』のわけだけど、その大人たちが思い出すのはやっぱり昔の作画と昔の声優だなぁと再認識させられてしまった。
大好きだった『おばあちゃ…』『のび太の結…』をリメイクしてしまうと、昔の作品がなかったことになり、新しいものがあたかも正規品だというかのような印象になって悲しい。最近のドラえもん映画は昔のリメイクが多くて、本当は少し寂しい。ドラえもんズもそうだけど、なかったことにはしないでほしい。(してないのかもしれないけどね)
立派な作品であればあるほど、ターゲットの大人世代は少し寂しくなるんじゃないかなと思ってしまいました。

余談だけどクリスチーネ剛田にちょいちょい目線を持ってかれてしまう。ジャイ子元気そうで何より!

司会の方が始まる前にやたら「『ドラ泣き』しますよ!」と言ってくるから、逆に『ドラ泣き』という言葉が嫌いになってしまうくらい、このワードに居心地の悪さを感じてしまいました。ここ数年は映画でもドラマでも視聴者側じゃなくて制作サイドが無理にヒットワード生み出そうとする風潮があるけど、しっくりきてないキャッチフレーズだとやればやるほど安っぽい感じがするから安易にしないほうがいいと思います。

とはいえ3.8のスコアです。1作品としては◎だと思います。
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