ヒノモト

ECHO/エコーのヒノモトのレビュー・感想・評価

ECHO/エコー(2019年製作の映画)
3.7
ちょっと変わったクリスマス映画をJAIHO配信作品から見つけました。

アイスランドのクリスマスから新年にかけての町の光景や、そこに生きる人たちの感じ方の違いを通して、生と死の繰り返しを1シーン1カットで描く作品。

短いシーンは数秒、長いシーンでも2分以内くらいで、つながりのあるシーンもあるもののほとんどは連続性がなく、家族、個人、職場、学校、様々なシチュエーションで、悲喜こもごもの瞬間が切り取られていて、もし映画館で観るなら物足りないところは残りますが、配信という気軽さなら、こういう映画があっても不思議ではないと思わせます。

雪降っているのにプールで泳いでいたり、食肉工場でクリスマスソングが流れていたり、親がケンカしているのが怖くて警察に電話している子供や、墓地のお墓すべてにキャンドルが灯っていたり、車の駐車位置でもめる男女などなど、生きてる人の数だけ違いがあって、動物や植物、自然そのものも何かに抗いながら、生きている響きを感じさせます。

一般人を撮影したシーンもあると思いますが、台詞を話しているが全部俳優だとしたら、少なくとも50人以上は出演しているはずなので、何気にすごい作品だと気づかされます。
ヒノモト

ヒノモト