のすけ

罪と女王ののすけのレビュー・感想・評価

罪と女王(2019年製作の映画)
4.0
傑作。脚本も演技も素晴らしい。
たしかに胸糞系。観ながらイライラ…途中主人公に対して文句言いながら観てました。でも普段映画見ててほとんどそういったことはないので、そのくらい没頭させる力がこの映画にあるってことだなとも思いながら観てました。

一番印象的だったシーンは、ビンタされまくりのどちらかというと弱い旦那が、最後唯一怒るシーン。
そうか…やっぱ分かってたんだよね…。
でも、怒るのそこか?!っていう。この親父は被害者だが、彼自身のそういった考え方や問題と向き合ってるようで逃げている姿勢なども、結果的にはこの悲惨な結末の要因の一つとも言えると思う。
結局二人とも仮想の良い家族を演じることが重要で、その為に不要なことには見て見ぬふりをする。旦那も妻も。
妻は弁護士として日々可愛そうな子供たちと向きっているようで向きっていない。
旦那も真実と向き合っているようで向きっていない。
二人とも、家族を大事にしているようで、一番大事にしているのは自分自身。
それでは本当の意味での良い家族などできるはずもない。