lapin2004

映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!のlapin2004のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ストーリー展開や演出にモヤモヤ感。理解力が足りないのかも知れないが…以下ひねくれた大人の戯言です。

【のどかの「特別大きな夢のつぼみ」が狙われる展開】
映画の冒頭からのどかの病弱だった幼少期の頃の夢「たくさんの友達といろんなところに行きたい」が回顧され、その夢が叶った(みんなで東京観光)ところから物語は始まっており、既に叶った夢(のつぼみ)が狙われるようで何とも間が悪い。キュアドリーム夢原のぞみも「特別大きな夢のつぼみ」を持つとされたが、その夢の具体性は無し。これでは「主役だから特別」という意味にしか受け取れない。展開的にもメタ的にも「オリンピックに出場する」というちゆの「特別大きな夢のつぼみ」が狙われる、でよかったのでは。

【カグヤが14歳で亡くなってしまうという展開】
これは精霊の寿命という事なのだろうか?過去の映画作品ではリフレインやミデンのように「取り壊される校舎の時計」とか「使われなくなったアナログカメラ」の精霊が登場し、敵として倒す(浄化する)も後日談として人々が校舎やカメラを大切に扱う事で寓話として上手くオチがついていた。壊されたり捨てられるモノでもその立場・気持ちになって考えてみようよ、といった感じで子供の視野を拡げることも期待できる。しかし「寿命を迎えた」「奇跡の花の精霊」を「みんなが夢の力を分け与えて」「延命」では一見いい話風だが、有益な教訓は何も残らないのではないか。100日後に死ぬならともかく出会って間もないのに、1日後に死にます→じゃあみんなで夢の力をシェアして寿命を延ばそう、というのは唐突すぎる。人気モデルがあっさりクラウドファンディング成功みたいな。。「カグヤ」なんだから寿命ではなく月に帰る的なメタファーをはっきり打ち出せばよかったのに。一方で我修院博士が生み出し従わせてきた知的生命体であるエゴエゴは、究極形態にパワーアップしたグレース&ドリームから放たれるプリキュア戦士10人のエネルギーを凝縮した超必殺技でこの世から消滅している。「主犯」は博士だしこいつはそんなに悪い奴じゃないというか情状酌量の余地はある。元の姿(研究室で飼ってた動物とか)に戻る描写があれば良かった。戻ったと思おう。

【わたし人間じゃないの!とカグヤがカミングアウトする展開】
この時周りにいたのはヒーリングアニマル4匹と地球の精霊であるアスミ、そして人間は3人だけという間の悪さ。精霊つながりでアスミが「あなたは花の精霊ですね」とか見抜けばスマートだったのに。


奇跡の花、ゆめアールによって出来ること出来ないこと、我修院博士の社会的立場、なぜどうやってYesプリキュア勢が現れたのか…よく分からない事ばかりだ。アプリを入れて副音声を聴けば補完されるのだろうか?
娘と一緒に見始めて今ではすっかりこのシリーズのファンになってしまった者としては、子供向けだし尺もないしこんなもんでしょ、とは割り切りたくないです。次回作に期待。
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