ミセスコロンボ

モロッコ、彼女たちの朝のミセスコロンボのレビュー・感想・評価

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)
4.0
モロッコのカサブランカのパン屋さんが舞台。
イスラム社会の未婚の母(サミア)に対する冷たさに驚き。
そして知らぬ顔ができなくて寄り添うのが夫に先立たれ頑なに生きている母(アブラ)とその娘(ワルダ)。これで屋根の下で眠れる。良かった~とひと安心。

優しい色合いの中、3人の暮らしが始まりアブラにも変化が現れる。
アブラのアイラインを引くシーンとか素敵。凄く気になる。ルブナ・アザバル覚えておこう!

そして出産。
子どもを抱くことすら拒否するサミア。
それを見守るアブラ。
このくだりは隣の部屋に居るアブラと一緒に息をつめて観続ける。

その後の我が子に乳を含ませるサミアの幸福な横顔とちっちゃい足👣をくすぐるその手。そしてやっと名前を付ける。
いやーーもう感情揺さぶられてしまい涙が…

サミアの子を思うがゆえの決断がラストどうなったのかは観る側に委ねられる。
観終わってしばし放心。
題名「ADAM」、そっかーってなる。

母になってしまい育てられない女の気持ちが痛いほどわかる映画でした。
願うのはAdamの幸せです。