バナバナ

画家と泥棒のバナバナのレビュー・感想・評価

画家と泥棒(2020年製作の映画)
3.7
2015年、ノルウェーはオスロのギャラリーで、女性画家バルボラの絵画が2点窃盗され、その画家と泥棒の交流を追ったドキュメンタリーらしいです。

防犯カメラから、すぐ泥棒はベルティルだと分かり、画家のバルボラとベルティルの交流が始まるのですが、ベルティルは自分が麻薬でラリっている時に盗んだので、作品はどこに行ったか分からないと言います。
ベルティルは絵を返していないのに裁判もやってなさそうだし、刑務所にも入ってないし、いったいどういうこと?
これはバルバラがベルティルに取材とドキュメンタリーの映画を撮らせてもらうかわりに被害届を出さなかったのだろうか?
ここら辺の事情は全く分からない。

このベルティルの自宅が、ジャンキーの家にしては室内が整頓されていて、すごくキレイなのです。しかも壁が絵画で覆いつくされています。
ジャンキーという事なので麻薬を絶っていたら逆に暴れそうなのに、バルボラはそういう心配は全くしなかったのだろうか?
しかしこのベルティルという人物の生い立ちの説明もあり、なかなかのインテリで内静家らしいので、そういう心配は稀有なのです。

観ていると、ラストはまるでフィクションの様なオチになっているし、画面の構図もキマってるし、必要な場面もちゃんと撮られているしで、コレ、ほんまにノンフィクションなん?
この二人の距離感が実際にこんな感じで、分かりやすい様に演出で付け加えた部分もあります…と表明してくれたなら、ギリOKなんだけど…。

もしフィクションだったとしても「お互いの負の部分に惹かれ合う二人」として、作品としての完成度は高いのだから正直に言ったら?
おばさん怒らんから正直に話してみ?
と言いたくなる様な作品でした(本当に怪しい)。
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