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さよなら、私のロンリーのleylaのレビュー・感想・評価

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)
4.1
ポップな映像とコミカルな展開。一見、明るそうな作品だけど、その根底には両親の愛情を得られなかった女性の孤独が描かれているミランダ・ジュライ監督作。

詐欺師の両親のもとで詐欺や窃盗を教えられながら育った26歳のオールド・ドリオ。両親は娘への愛情などなく、ただの仕事仲間としかみていない。

子供に親の考えを押しつけ、コントロールしてきた両親。外の世界と遮断され、親に依存するしかなかったドリオ。

ドリオとは正反対の性格のメラニーとの出会いによって、まるで洗脳が解けたように間違いに気づく。人と触れあうことさえできなかったドリオが、人の温かさに触れ、やがて愛を知る。

ガソリンスタンドで自分を開放させたシーンと、ダンスと、愛と希望を感じるラストシーンがよかった。奇妙なドリオがだんだん愛おしくなってしまった。

主役のエヴァン・レイチェル・ウッドは、伸ばしっぱなしの髪の毛、だらしない服装、低い声で不思議キャラがハマってました。

心境に変化があるときに地震が起きたり、壁からピンクの泡があふれ出たり、奇妙な動き方で窃盗をしたり、細かい演出がかなり独特なセンスでクセになりそう。

お父さんがシャツのボタンを1個掛け違えて着てるのがツボ。笑
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