みんなのヴァカンスのnt708のネタバレレビュー・内容・結末

夏が特別なのはいつの時代でも、どこの国でも変わらないのだろうか。どこか燻っている若者たちがひと夏の経験を経て、成長する。表面上は何も変わっていないのだが、彼ら自身の視点に立てば確かに人生が上向いているから面白い。

それに加えて本作は画面から伝わる監督の優しい眼差しが感じられるから、観客も安心して身を委ねられる。こうして作り手の人柄を感じられる映画はやはり良い映画だと思うし、ともすると一種のいやらしさが出てしまうのだが、本作はそういった嫌味な感じがしないから本当にすごい。

夏の終わりにぴったりの素晴らしい映画だった。