モッチモチねずみ

大怪獣のあとしまつのモッチモチねずみのレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
2.0
この映画、どうする?

来年に持ち越したくないので大みそかに視聴。
厄落としである。なんならレビューも去年の内に書きたかった。
……


2022/12/28アマプラ堕ち。
年末の魔物と呼ぶにふさわしく、新年と連休を迎えんとする人々の晴れやかな顔に容赦なくクソを塗りたくる卑劣な所業と言っても過言ではないのだ。
笑えない類のクソ映画の殿堂入りであり、おそらくこの作品が時効を迎える日はこないだろう。


所感
・シリアスをやりたいのか、コメディをやりたいのか判断が付かない。
 →西田パートがコメディで、山田パートがシリアスといった感じ。同じ作品で進行するからどっちつかずになったか?
・着眼点は素直に良く、観る前の期待値は高めだが、そこがピークで後はひたすら下山するだけ。遭難必須である。
・荒唐無稽な設定が目立ち、視聴者への説明も不足しているし、なんなら登場人物すら理解してなさそうなので世界観の解像度が低い。もっと細部に神を宿せ。度々影を作る飛行機は結局何だったんだ?
・終始そこらかしこで対立が続いてウンザリする。
 →この手の足の引っ張り合いが好まれるのは精々クローズド・サークル系のミステリーか、便所の落書きと呼び声高いネットの掲示板くらいである。争え、もっと争え……


下衆の勘繰り
・予告が出た段階で当作品に騙された被害者の多くは、シンゴジラの後日談的なストーリーをベースにし、それでいて三木聡特有の緩く惚けた会話劇が展開される、と期待していたと思う。
 →少なくとも三木聡にアクションとかシリアスを求めている人間がいるかと聞かれると疑問符が付く。もし貴方が求めているなら、たぶん三池崇と勘違いしている。
・特務隊とかいうダサい組織は何故生まれた?
 →東映としてはいつもの三木メンバーだと映えないので、若いイケメン俳優を主演に添え、それにふさわしい組織を用意し、彼を活かした美女との恋愛パートを加えたのでは?
 →つまり潤沢な予算が特務隊の存在を生み、それにまつわる無駄なシーンが必要になり、クソダサ・ガジェットなどに費やされ、物語のノイズになったのだ。
 →莫大な製作費が掛かっている以上、多くの人を呼び込めるカリスマ性のある俳優を主演にするのは当然だが、監督の作風に合致していたのか甚だ疑問。
 →逆に監督が勇んで上記を提案したのなら 二 度 と やらないで欲しい。


総括
・個人的には予算1/10にして怪獣の処理をどうするかで問答する閣僚の密室劇に終始しするくらいがよかったと思う。

それで、大怪獣のあとしまつのあとしまつは誰がするのだろうか?