だいすま

空白のだいすまのレビュー・感想・評価

空白(2021年製作の映画)
3.8
重い。

人生の不可解さ、偶然が重なった際の大事故の恐ろしさ、遺された者達の言い表わす事の出来ないやり切れない気持ちが確り描かれている。

半狂乱の姿からマスコミによって加害者の様に扱われる父親、万引の被害者なのに風評被害に苦しむスーパーの店長、寧ろ貰い事故として娘を轢いてしまった自動車の運転者…その他関係者が直接間接問わずそれぞれの立場で人生が変わって行く。

ラストで父親が言っていた「靄が晴れない」という点は同意。何故娘は逃げたのか。厳しい父親や学校にバレる事を恐れたのか、それとも店長が何かしたのか。ここが明らかにならず気持ち悪さが残った。

これが本作の「空白」なのだと理解した。
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