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Megan Is Missing(原題)の消費者のレビュー・感想・評価

Megan Is Missing(原題)(2011年製作の映画)
3.8
・ジャンル
モキュメンタリーホラー/ファウンドフッテージ/Disturbing Movie

・あらすじ
顔が広く男女両方から人気を集める大人びた少女メーガン
生真面目で純朴故にチャラい周囲から排斥される少女エイミー
対照的な2人だが彼女達は互いに無二の親友と認め合う仲である
特に複雑な過去を持ち母と険悪なメーガンにとって心優しいエイミーは取り巻きの様な友人達とは違う唯一本物の友達と言える存在だった
そんなメーガンがある日、突如として何者かに誘拐されてしまう
残されたエイミーは彼女が消える前に接触していた少年、ジョシュの関与を疑うが本人は否定
そして3週間後、エイミーもまた誘拐され姿を消してしまう
この作品は親友2人の誘拐事件に関わる映像をまとめた記録映像である…

・感想
POV/ファウンドフッテージ/モキュメンタリー強化月間DAY-15
15歳と14歳というまだ幼い親友同士の少女2人が誘拐された事件の真相を追う、という設定のモキュメンタリー系ファウンドフッテージ作品
その内容のおぞましさからニュージーランドでは放映禁止になったらしい

ストーリー自体は至ってシンプルでゴア描写の無い「ホステル」とでも言った感じ
それが全編ファウンドフッテージ映像で構成されていて且つ被害者2人の人物像や家庭環境、周囲との関係性等が生々しく伝わってくる事もありおぞましさ自体はなかなかの物だった
ゴア描写が無いからこそ命乞いのシーン等からは悲痛さが感じられる
毒親だったメーガンの母が事件が起こると心配する様子を演じていたり、散々エイミーを排斥しメーガン失踪の責任までなすり付けていたメーガンの友人達がエイミーの無事を祈る素振りを見せていたりという人間の醜さも非常に胸糞で印象的だった

ゴア描写が無い一方で性加害描写は両者に対して観られるので映像としてのキツさが無いという訳でもない(ピークは2枚の写真と終盤の映像のみだけど)
しかし1本の映画として観ると捻りの無さが少し惜しい
メーガン、エイミー、あるいはメーガンの友人達や母など誰でも良いけど身内に黒幕がいるとかそういう展開があればストーリー的にはもっと面白かったのかなぁ、と

とはいえ軽はずみにまともな面識もない男性と接触したり男遊びをする危険性の啓蒙という意味では良い作品
特に犠牲者2人が14、5歳と若いのでネットを介して少女達に接触してくる大人達の醜さを描いたドキュメンタリー作品「SNS」と合わせてみると尚、怖さが強く感じられると思う
前述の通りニュージーランドでは禁止されたらしいけどむしろ若年層には教育として見せるべき作品なんじゃないか?と感じた
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