YAZ

才女気質のYAZのレビュー・感想・評価

才女気質(1959年製作の映画)
3.6
中平康のホームドラマ観る

脚本新藤兼人
京都老舗表具店の世渡り上手で
才女気質な母と家族たちの話
轟夕起子演じる登代は夫も子供も
自分の意のままにならないと黙っ
てられない女性
夫に付いてゆく従順な妻とはほど遠い

当時のホームドラマのパロディなのか
もしれないけどデフォルメしてる訳で
もなく正当な作りで、今となっては
まぁこういう家庭も珍しくはないので
もう一つ面白さ伝わらずですかね

母以外も女性が主張してるかも
中原早苗の娘、新人吉行和子の嫁
渡辺美佐子の妹。。。
主張しない男性陣の中では戦地帰りで
中原早苗と恋仲になる葉山良二だけ
は轟母さんにも抵抗してる
彼が共産党員らしいのも時代かな

時代と言えば長男が戦死していて彼は
相当に優秀で自慢の息子を失ったのを
引きずっていたりの影もチラリと

結婚した長門次男との同居問題を解決
する案を出すとこは才女でした
家計費別の二世帯住宅を思い付きます
が当時としては新しい発想だったよう
な、最近はこの言葉も全く聞かなくなり
ましたけど

轟夕起子と大坂志郎夫婦から個性的な
キャラクターが並んでるにしては話が
あまり弾まずなのが惜しいです
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