このレビューはネタバレを含みます
『護られなかった者たちへ』
朝イチで観ましたが、映画の日の1日と重なり朝イチ映画なのに多くて驚いた
とにかくキャスティングが凄い
でも、またもやAKB現象が…
見ている時は分かっているが思い出すと誰が誰だか見分けがつかなくなる現象…(笑)
吉岡秀隆さんと緒方直人さんがどっちがどっちか分からなくなってきた
⚠️ネタバレ注意⚠️
東北の震災の当事者はこの映画はキツいだろうな…
私は当時この地震をテレビで見ていた
当事者じゃなくても思い出すだけで身近に苦しんだ人がいるだけで、心苦しくなり思い出して涙が冒頭から溢れ出す
佐藤健の眉毛も細くして目つき悪くみせて…食べ方もガサツな感じも良かった
多くは語らず雰囲気と目つきだけで語る
カメレオン俳優、さすが…
泥水の中で押さえつけられながら叫ぶシーンはまさかのメロンパンの奪い合いだったとは…でも迫真の演技
そして、主役級の永山瑛太と緒方直人が速攻で餓死させられてるシーンから…始まり
佐藤健が犯人と思わせる演出で作品は2/3進む…
ラスト30分でまさかの幹ちゃんが犯人確定
朝ドラのモネちゃん役の印象が残っていたし、この映画の中でもとにかく芯の強い殺人犯
でも、子供の時に抱えた傷はやはり癒えないと思った
震災で赤の他人同士が家族になり、その家族のために行動する
自分がキツイ時に助けてもらった人たち
そして、自分がキツイ時に助けてくれなかった人たち
誰のせいでも無い、でも弱い人間は誰かのせいにしなければ生きていけない
頭で分かっていても心が納得しない
護られなかった者たちとは、色んな理由から亡くなった方々の事
そして、殺してしまった側も護られなかった事がきっかけで、殺す側になった
どちらも、護られなかった
やはり、映画の作品の中にもあったと通り…全員は助けれない
誰かを護れば誰かが護られない…
深い…深いな…
そして、衝撃のラスト
犯人が分かって終わったかのように見えたが…
阿部寛の子供が黄色いパーカーを来て震災の犠牲になった事がストーリーの途中幾度か印象付けられる
黄色いパーカーを着た幹ちゃんを子供を思い出して、話しかける阿部寛
そして、黄色いパーカーの子供を震災で助ける事が出来なかった
怖くて目の前で水の中に沈んでいくのを見殺しにしてしまったと佐藤健の衝撃発言
普通なら問いただして、佐藤健を責めてしまうところだが
10年の月日が感情の起伏を穏やかにしたのか、助けようとしてくれた、それを背負い続けてきた佐藤健に掛けた言葉
『ありがとう』
とても深い
『ありがとう』
佐藤健にはどのくらい伝わっただろうか…
日頃から無駄な事を言わない阿部寛だからこその適役
DVDでもう一度観たい作品