オンライン試写にて。
第74回カンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを獲得。女性監督では2人目の快挙。
前作の『RAW 少女のめざめ』は残念ながら観ていないのだが、ビジュアルインパクトがすごかったのを覚えている。
本作も観るものの度肝を抜く強烈なインパクトがある怪作だ。
主人公は幼い頃に怪我をし、身体にチタンを埋め込まれる。
そのことにより車への異常な執着をもたらすのだが、そこから二転三転してとある男性と奇妙な関係へと発展していく。
前半はサスペンス、後半は一変してホラーの様相を呈していく。
ホラーと言っても普通のホラーではない。
肉体的な変化が、私たちをキリキリと精神的に追い詰められるような演出をしてくるのだ。
気持ち悪い、生理的に無理なシーンもある。
しかしそれはある意味女性の肉体に起こる変化を映画的に表しているだけなのかもしれない。女性に起こる変化というものは、それほど恐ろしいものなのだと気付かされる。
ビジュアルインパクトもさることながら、精神的インパクトをもたらす作品である。
気鋭の監督の作品、ぜひご刮目ください。
アフタートークメモ
・監督曰くステレオタイプを見たら殺そうとしているとのこと。強烈に心に残る言葉。
余談:
監督の父が皮膚科の医者、母が産婦人科医とwikiに書いてあった。色々納得した。