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アオラレのYOKのレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
3.8
まだまだ「ソー ラブアンドサンダー」の余韻に浸っていたい気持ちはありつつも、ゼウス役で足の細さを露見してくれたラッセル・クロウの映画が観たくてみた。

本当は映画館行きたかったんだけどなぜだか行かなかったんだよなー。爪でマッチつけるラッセル格好よすぎて痺れるけど、最初から不穏すぎるしラッセルがハンマー片手に暴走するのでこれはヤベェ男だってすぐ理解出来る導入だった。

その後オープニングは以下に現代社会が窮屈で人はイライラし追い詰められているかを伝えており、どんな人でもある日突然プツンと糸が切れたように暴動を起こす…的なことを見る側に伝えてくる。


■あらすじ
ある日の朝、レイチェルは寝坊してしまい慌てて息子を車に乗せ学校&職場へと車で向かう。が、速道路は大渋滞。しかも度重なる遅刻のせいで顧客を失ってしまう。
最低な気分のまま下道を走っている途中、青信号になっても発信しない車に対してクラクションをならし追い越してしまったのが運の尽き。なんとこの男、あおり運転の常習犯だったのだ。
ストーカーも泣いて止めるレベルの執念さで付きまとうこの男から逃れられるのか!?


私はゴールド免許持ちのペーパードライバーなので車を運転することすら躊躇う程なのに、もしもあおり運転なんかにあった日にゃギャン泣きで頭文字Dしてしまいそう。多分火事場の馬鹿力的なそれで最高のドライビングテクニックをお披露目できると思う。

90分ちょいのコンパクトな映画なため話の展開は分かりやすい。序盤でいかに現代人がイラついているかと如何にトム(ラッセル・クロウ)がヤバいやつかを見せ、レイチェルが他車に対して余裕が無くなるほどにイラついていたかを見せてくれる。そっからはもうトムの煽り運転どころではない犯罪のオンパレードがスタート。

ってか、発端はトムにあってトムが悪い。青信号なのに車進めないのが悪くね?運転中ぼーっとしちゃダメだろ、道路交通法違反では?レイチェルも意固地にならずに適当に謝っておけばよかったのに…やれやれ。

ガソスタで出会った兄ちゃんが良い奴すぎる。居合わせただけで他人なのに救いの手を差し伸べてくれる人に出会ったことがないので、こういう人って本当にいるんだろか?の境地。どうかご無事でいて欲しい。

トムが「俺は心も体もボロボロにされた」って言ってたけど、いや体はムチムチだろ。って突っ込んでしまった。ってか言ってることやってる事がヤバすぎてあまりにもサイコ。ってかもうこれ、あおり運転どころじゃない。

トムがやばすぎて見ていて本当にムカムカした。ここ数年で1番胸糞な映画だったと思う。そもそもお前がぼーっとしていて信号見てなかったせいだろ案件だし、クラクション鳴らしまくったレイチェルにここまでする理由ない。

自分の環境がサイテーなトムがここぞとばかりに「お前も不幸になれ!」と道連れ仲間を勝手に作って大暴れして、ただただ迷惑。おそらくトムは妻に離婚を迫られて(もしかしたら浮気もされて)追い込まれた的な男だったんだろうけど、こんなカッとなると手の付けられない男そりゃあ嫌だ、逃げたくもなるさ。

後半のカーチェイスめちゃくちゃすごい。トムの運転さばきならワイルドスピードの悪役枠狙えるのでは?ってくらい巻き込み事故起こしまくりながら迫ってくるのが怖すぎた。トム肩怪我してるのにアドレナリン出すぎて痛み感じてないのかもってくらい元気もりもり。

きっかけは煽り合いだったけど関係ない人まで巻き込んで死者まで出しての大事件になってしまったのヤバすぎ。帰って構いませんよ、て…え、帰っていいの!?

ガソスタのお兄ちゃんが無事であることを祈る。
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