関東の田舎で生まれて庶民として育ち、東京に出ても庶民に囲まれて然程苦労することなく普通の庶民の大人になったので、どの女の子の境遇にも感情移入できないのに全ての女の子たちに共感できる不思議な映画だった。側から見れば全て持っているように見えたって、他愛もない話が出来る友人や家族がいて、自分で自分の人生の舵を取れなければ幸せとは感じられないよね、誰でも。
他人を値踏みするモブのお嬢様たちも親の人生をトレースしながら理想の生活を手に入れたように見えるけど、本当はふと虚しくなってベランダで黄昏てみる夜があるんじゃないかな。と思えるくらい、電車に乗って少し行ったらどこかに居そうな人間味のある登場人物ばかりだった。
あらすじとキャストを見たとき「逆では？」と思ったし、地方出身で苦労もしつつ東京で頑張る庶民の女の子と水原希子のイメージが全く一致しないのに、こんなにピッタリ合うなんて。あまり良い噂がないのを何となく知ってるけど、良い女優さんだなと思った。
