静かで情緒溢れる映画で時々うるうるしながら観た。
原作読了済みで観た方が行間の補完がしやすいかもしれない
華子が跡継ぎを産む機械扱いされる世界と美紀が女なんだから料理くらいしたらどうだと言われる世界は地続きで、
華子がジャズ好きをバカにされる世界と美紀が既婚の同級生にハラスメントめいたことを言われる世界は地続きだ
だけどこのお話に出てくる誰よりも幸一郎から、決められた人生から抜け出せない諦めや息苦しさみたいなものを感じた
彼ら中心に世界が回ってるのは現実でもそうだけど、自分の痛みを受け入れないようにと見ないふりして鈍感なふりして生きていくと、他人の痛みもだんだん見えなくなっちゃう
幸一郎の母の華子への態度を見ても、彼女自身の歩んだ人生の辛さが垣間見えたし、いとこの元妻のこと、羨ましかったんじゃないかな
