パン

トロイ  ディレクターズカットのパンのレビュー・感想・評価

4.9
劇場公開版に比べ会話シーンが増えていたりゴア表現の規制が大幅に緩和されてるバージョン。
人体欠損やレイプシーンが追加されてる。

ブルーレイでしか鑑賞出来ない仕様だがこの映画好きな人は是非観て欲しい。
結構ガチな戦争映画になって作品のイメージがガラリと変わる。

トロイア戦争はホメロスの叙事詩、イリアスにて語られている内容で長年にわたり神話、つまりフィクションであるという風に考えられていた。

しかしこの作品ではそれぞれのキャラクターを実在した武将のような描き方をしていてそれがまた面白い。
実際に考古学者のシュリーマンがトロイ遺跡発掘したことによって戦争の痕跡が確認されているし、全部が全部フィクションではない…と俺も思いたい。
史実もこの映画のようだったら良いのにって俺は勝手にロマンを感じてる。

本作はまだまだ面白かった頃のハリウッド超大作映画だ。
ラストサムライといいロードオブザリングといい2000年代の前半くらいって大規模な合戦映画が多かったよね。こういうの好きなんだよな。
この圧倒的スケール感と歴史スペクタクルっぷりを最近の映画も見習ってほしいものだ。

何度観ても面白い。
シェイクスピアのようなセンスのあるセリフが沢山出てくる。
「恐れを知らないのも問題だぞ。恐怖は役に立つ。」
とか
「神々は人間を羨んでいる。終わりがあるから美しい。今という瞬間は二度と来ない。」とかね。
使用されてるBGMも神話っぽくてたまらん。

ブラピ演じるアキレスたちがたったの50人でトロイの浜に上陸するシーンとかアキレスとヘクトルとの一騎打ちシーンが最高だった。
アクションに美しさを感じる。
個人的にショーンビーンが演じていたオデュッセウスが物凄く好き。
一番好きなキャラかもしれん。

都が陥落するシーンとか凄い残虐だけど昔の戦争なんてマジであんなもんだろうな。よく人間ってここまで成長出来たよね。
"アキレス腱"とか"トロイの木馬ウイルス"とか今でも使われ続けてる言葉があるのも地味に凄いと思う。
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