このレビューはネタバレを含みます
”建築する”は、産み出す前から、自分以外の人々の暮らしのために形成される、寄り添う動詞ということが心から美しいな。失礼ながら、今作で初めて知りました建築家さんでしたが、まずは日本で作られた作品に足を運んで空間の静を思う存分感じ取りたい。流れる水の音しか響かず、緑が青々として、『コロンバス』の冒頭の雨を思い出して、ああ、好きだな。適当には選んでいないであろう装いのバランスも素敵、工事現場にもロングスカートで赴く心いいな、私はもっと、自分の中の利便性を捨てたくなる時がある、たまに。