レオピン

ダイアモンドは傷つかないのレオピンのレビュー・感想・評価

ダイアモンドは傷つかない(1982年製作の映画)
3.7
併映は東陽一監督、田中裕子主演『ザ・レイプ』。ハードな興行だなぁ

早稲田文学には不倫女子大生ものの系譜がある。見延典子「もう頬ずえはつかない」、三石由紀子「ダイアモンドは傷つかない」、田中りえ「おやすみなさい、男たちへ」など
今からすると映画にするほどの価値があるとは思えんが、ワセ女っぽさでは桃井かおりに軍配。

貧乳好きすなぁ・・・ 当時22歳かぁ 田中美佐子は尻よりも鎖骨がエロい。
一浪(ひとなみ)時代は幼かったが先生とつき合って、途中から教壇に立つようになると弓子は急に大人びてくる。金を稼ぎ自信をつけてきたのも分かる。生徒の親から封筒受け取ってたしなアイツ。サ未四已完了のり

店での修羅場のあと交差点で転んでひざをすりむく。伝線したストッキングを買ってあげると一見親切そうな男からフラフラと逃げだす。レコード屋に後ろ向きで入る そこにサントワマミイがかかる あそこ急にテンション上がった。なんだかアニメっぽい。人助けと言い張る強姦者の手口にはいつだって要注意。ああいうのにとっ捕まってたらダイアモンドにはなれない。

どうしても話よりも町の風景に目がいく。この頃の邦画見てると捨てカットで必ず銀色のバルーンが出てくる。コスモな感じ。代々木駅の周辺は今もほとんど変わらない。「傷だらけの天使」のビルも結構最近まで残ってたな。
弓子の部屋はいい感じのガラスのキャビネットにステレオセット、黒電話ならぬパープル電話。金かかってるー

空気感はまだ70年代という感じ。キャンパスの筋肉自慢の女子だけが80年代の予感。もうちょっとだ。女子大生ブームはそこまで来ている。「うる星やつら」も始まる。極妻の家田荘子が級友役で出演、残間里江子が企画参加と時代をリードした女たちも控えていた。

加賀まりこや朝丘雪路に神経的に追いつめられる山崎務。ボロボロになってもアベノマスクで耐えしのび今の生活を続けたいんだと。情けないしズルいし勝手な男だがセコさはない。この頃流行った愛人バンクとかよりはマシだ。

愛人二人を養えるって大したもんだ。予備校講師の給料はそんなによかったのか。進学塾ブームで名物講師などがテレビに出だしたのはもう少し後だと思うが。ただこの先生の授業はちょっと受験向きではなさそう。数式を使って古文を教えるってのは当時どれぐらいいたのだろう。

ベロベロになった弓子を介抱するため小坂一也の義弟のうちを深夜訪問。電話だと急に演技モードになるんだなこの時代の人たちは。一々電話の前で畏まる。電話って特別なものだったんか。弟の嫁に睨まれつつも布団に入ればやっぱりしてしまう。おーい 人んちですんな

大らかな時代。大学も90年代ぐらいまでは女子生徒とつき合う教授はそう珍しいことではなかったよーな。愛はどこへやら

精一杯背伸びをしていた子供が同年代の輪の中に再び帰っていく。深夜の早稲田本庄100kmハイク。
ま、ああいう感じの子はほぼサークルクラッシャーになるんだがな。はてどんな大人になったものやら。


鼻血の出そうな同級生に趙方豪 
同じ予備校で思想好きな二浪生に北詰友樹 
予備校の偉い人に近藤宏

⇒音楽 井上堯之
⇒挿入歌 ヴァージンVS「サントワマミイ」

⇒いい感じのアパート映画ベスト級
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