70年代アクションのような野暮ったさというか、外連味が堪らなく好き。
派手にドンパチするわけでも、サスペンスを引っ張るわけでもない、でも主要な登場人物の掘り下げには十分な会話劇。
そんなミッドテンポの作劇は見ていて心地いいのだけど、下手をすればクソ映画になりかねないようなアンニュイな感じが不思議と心地よい。
それも、負傷の手当だったり、滑車のように回るリボルバーの薬室、沸き立つ硝煙、そしてイングラムの圧倒的な暴力性といった"こういう描写見たかったな"というポイントを丁寧に押さえ段丘つけていく演出があってこそ。
あらすじから「要塞警察」の系譜作かと思ってたから意外なアプローチに引き込まれた。